AIを活用した水道異常検知:漏水・不正使用をリアルタイムで発見する仕組み

機械学習モデルを使い、スマートメーターのデータから漏水・メーター不正・異常消費をリアルタイムで検知する技術と、ANSOLでの実装事例を紹介します。

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なぜAIによる異常検知が必要か

水道の無収水率(作った水のうち料金回収できない比率)は、日本平均で約6%、東南アジアでは25〜40%にのぼります。その主な原因は漏水と不正使用ですが、どちらも手動での発見は極めて困難です。

検知対象の異常パターン

異常種別特徴的なパターン検知手法
漏水深夜の継続的微小流量Isolation Forest
バースト漏水急激な流量増加ルールベース+ML
不正使用検針期間の消費量逆転統計的異常検知
メーター故障連続した同一値パターンマッチング

Isolation Forestによる漏水検知

import numpy as np
from sklearn.ensemble import IsolationForest

# 深夜(2時〜4時)の流量データで学習
nighttime_flows = df[df['hour'].between(2, 4)][['flow_lpm']].values

model = IsolationForest(
    contamination=0.03,  # 異常データの想定割合
    n_estimators=100,
    random_state=42
)
model.fit(nighttime_flows)

# 異常スコアを計算(-1 = 異常)
df['anomaly_score'] = model.predict(df[['flow_lpm']].values)

ANSOL導入事例(西日本某水道事業者)

- 管理メーター数:12万点
- 導入前漏水検知率:38%(定期巡回による)
- 導入後漏水検知率:91%
- 年間水損失削減量:約280万m³
- 削減コスト試算:約4.2億円/年

今後の展望

ANSOLでは、衛星SAR(合成開口レーダー)データとの融合による地中漏水の事前検知システムを2026年度中にリリース予定です。

効果的な運用は、現実を明確に見ることから始まります。